アプリカンブログ

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ようやく技術が整いつつあるO2Oとは?

2年くらい前からO2Oという言葉がマーケティング業界で声高に騒がれています。いわゆるオンライン to オフラインの略語で、ネットからリアルのユーザへ告知したり、マーケティング施策を打つことでユーザの情報接触機会を増やしていこうという施策になります。

元々スマートフォンアプリを経由してチェックインや位置情報を使ってO2Oを行うことが多かったですが、最近ではさらにIoTを絡めてデバイスを使って行われることも増えています。

そこで今回はここ最近の事例を含めつつ、O2Oについて詳しく紹介します。

O2Oの特徴

従来、マーケティング施策はオンラインとオフラインで切り離されていました。店舗への来店を促す施策の場合、インターネットよりもテレビや新聞の折り込みチラシの方が効果的とされてきました。それが大きく変わったのはスマートフォンの登場です。

スマートフォンは常に持ち歩くのが当たり前で、オンライン/オフラインの区別なく利用できます。インターネットを使っていない時でさえ、時計を見たり、メモをしたりといった使い方もできます。また、プッシュ通知によってユーザに直接情報が配信できるようになったというのが大きなメリットです。

スマートフォンにおけるO2Oと相性の良いテクノロジーは次のようになります。

プッシュ通知

O2Oを行う上で最も大事な施策がプッシュ通知ではないでしょうか。店舗への訪問履歴と絡めたプッシュ通知であれば、より高い効果が臨めます。ユーザにとっても自分と親和性の高い情報になるので迷惑に感じる可能性は低いです。

位置情報

GPSなどの技術を使って位置情報が取得できます。それによりユーザ動向を調査したり、今いる場所を基点として付近の店舗を一覧したりできます。プッシュ通知と絡めれば店舗の所在地という枠ではないユーザグループへの情報発信ができるでしょう。

ただしプライバシーと密接に関わってきますので乱用は禁物です。

地図

スマートフォンで最も多く使われているアプリの一つが地図です。GoogleマップやiOSのマップなど十分に情報量の多い地図が無料で利用できます。これにより地図の上に付加情報を載せるのも簡単です。

さらに道案内に使うこともできます。旅行関係やイベントなどでは必須の機能と言えます。

Bluetooth

ここ最近注目を集めているiBeaconのような仕組みはBluetoothを使って実現しています。BTLEによって常時オンにしていても低消費電力で使い続けられるのが特徴で、それによって店舗側に備えたデバイスと自動的に通信させることができます。

Bluetoothはスマートフォンによってはなかったり、機能をオフにすることもできるので注意が必要です。また、デバイスと通信するためにアプリ自体のインストールは必要になります。

ソーシャルメディア

インターネットに即座につながるとあって、インターネットサービスとの親和性は高いです。特にソーシャルメディア(LINE、Twitter、Facebook)など友人と情報交換する系統のサービスは人気があります。

店舗であれば@LINEをはじめとしてソーシャルアカウントを持ち、情報発信を行うのが一般的になっています。ユーザにとっても専用アプリをインストールするほどの手間がなく、カジュアルに情報収集できるのがメリットです。

動画

スマートフォンは一般的に大画面、タッチできるディスプレイが使われています。これは動画を表示するのにぴったりです。YouTubeはスマートフォンにおいて人気の高いアプリです。逆に長文をじっくり読むのは疲れるので避けられてしまいます。

マーケティングを行う上でも動画は効果的に使っていきたいでしょう。問題は動画のサイズは総じて大きいことで、ネットワークを大量に使ってしまいます。画質を粗くすれば小さくなりますが、最近のスマートフォンはディスプレイが高性能化しているので粗さが目立ってしまいます。動画は効果的ですが、その使い方はとても難しいです。

利点

最大の利点はなんと言っても情報への接触機会が増やせることでしょう。また、一般的にユーザにとってメリットのある情報を配信しますので、店舗への再訪問を促したり、顧客単価を引き上げるのに役立ちます。

また、そのデータはオンライン上に蓄積され、解析できるものになります。従来の店舗における視認によるデータ収集に比べて精度が高く、かつコストも安く済みます。そうして収集したデータを店舗設計や次回のイベントに役立てることができるでしょう。

従来、再来店を促す仕組みとしてポイントカードがありましたが、どこの店舗においてもポイントカードを配布するようになったため、利用者はポイントカード自体を持たないか、本当によくいくところだけしか持ち歩かなくなっています。デジタルなポイントカードであればスマートフォンなどさえあれば財布を圧迫することもないのでユーザ、店舗双方にとってのメリットが見いだせます。

欠点

オフライン(リアル)向けの施策になりますのでWebサービスやアプリだけで完結している場合、施策としては使いづらいのが難点と言えます。ただし、個人店舗などの場合O2Oに対する知識やその施策を実行できる余裕がないケースが多いので、そういったO2Oを提供するサービスは考えられます。Foursquareもそういった仕組みと言えるでしょう。

IoTデバイスを使って提供する場合、デバイスの制作や配置、そのメンテナンスなどに大きなコストがかかるのも問題です。特に個人の店舗やイベントへの参加といったプライバシーと直接関わってくることが多いので、情報の収集やその取り扱いに関しては十分注意しなければなりません。有名なところとしてはSuicaの履歴販売問題が知られています。

店舗へのチェックイン機能などの場合、アプリのインストールや店舗への訪問など一般的な訪問者に比べてエンゲージメントが高いのが特徴です。そのためキャンペーンや新店舗開設のお知らせなどは高い成果が期待できます。

その一方、ユーザが望んでいない情報(他社、グループ会社のお知らせや層と合わないPRなど)や頻繁なメッセージや嫌われる可能性が高くなります。エンゲージメントの高いユーザは反転して嫌い始めるとクレーマーや他社を巻き込んでマイナスイメージを作り上げる可能性があります。オフラインへのアプローチはともするとプライベートな時間を奪うことにつながりかねないのでくれぐれも注意が必要です。

主な施策

iBeacon

O2Oを知らしめた最も有名な技術ではないでしょうか。Bluetoothを使い、そのUUIDや距離、強度によって情報を配信できます。iBeacon自体はBluetoothの発信をするのみで、ネットワークと情報のやりとりをする訳ではありません。そのため予めアプリのインストールなどが必要になります。

なおiBeaconの仕組み自体は公開されていますので、同じ仕組みをAndroidで実現することも可能です。アプリカンではiOS/Android双方に対応したビーコンをJavaScriptで実装できます。

超音波

人の耳に聞こえない周波数の音波を通じて情報を発信します。こちらもiBeaconと同じようにデバイス自体は発信のみ行います。Bluetooth(BTLE)がないデバイスでもマイクはありますのでより広いデバイスに情報提供ができます。

例えばNTTドコモのAir StampやヤマハのINFOSOUNDがあります。

プッシュ通知

プッシュ通知はメールマガジンよりも反応が高い仕組みとして知られています。頻度は適切に設定する必要がありますが、スパムフィルタが発達したメールに比べるとユーザリーチが確実です。なおあまり頻度が高いとアプリごと削除される可能性が高くなりますので注意が必要です(わざわざ通知だけ切るユーザは多くありません)。

また、プッシュ通知はAppleのAPNs、GoogleのGCMを経由する仕組みになっているため、開発を必要とします。開発コストを下げるためにSDKを提供しているプッシュ通知APSは国内外に数多く存在します。

NFC

iPhoneでも最近ようやく搭載されたのがNFCです。決済目的の他、タッチして処理を行うなど様々な使い方が考えられます。NFCタグ自体は電力を必要としないため、設置が手軽に行えます。

国内ではサイバーエージェントと凸版印刷、「リアルいいね!」プロモーションで協業といった例も出ています。

まとめ

O2Oのユニークな点として、これまでオンラインとオフラインで閉ざされていた情報の壁が取り除かれつつあると言う点があげられます。プッシュ通知以外での事例はまだ多くないため、ユーザも楽しんで使ってもらえるという点も利点です。

iBeaconについては元々ハードウェア側も開発する必要があったため、話題にはなったもののなかなか手出ししづらい状況でした。最近ではデバイスも増え、手軽に実現できるようになっています。最新のマーケティング施策としてのO2O、ぜひ取り組んでみてください。

なおアプリカンはiBeaconをサポートしたビーコンAPIを提供しています。ぜひこちらを使ってO2O施策に役立ててください!

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